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一体全体、何がどうしたのか。
疲れと汚れを先に落とすつもりで入ったお風呂。
シャワーで敏感な部位を洗い流している時…無性にシタくなってしまった。
「…ンッ…」
自慰行為なんて、何年ぶりだろう。
今迄望む望まないに関わらず男達の欲に塗れ、身体だけは満たされていたハズなのに。
「…ハァ…くぅ、ンッ…」
左手で胸の先端を刺激し、強めの水圧は下半身の小さな膨らみに当てる。
いつも男達の手によって与えられる快楽は、身体中の隅々まで弄り尽くされる時間を掛けたもの。
だけど自分でやるなら…エクスタシーへの過程はとても短い。
「あっ、…アァっ…!」
好みの触れ方、速度、力み、それだけで簡単に辿り着く高み。
「ふぅ…っん…っ、…」
水圧で肥大した部分より、酷くヒクつく肉の内側。
飲み込みたい、咥えたいと…強請るようにまだ畝る。
軽く到達した頂上では満足出来ないのか、脳裏に過るのははち切れんばかりに雄々しい肉塊。
「…はぁ…」
やっぱり…この行為は、嫌いだ。
後悔が押し寄せる一方で、物足りなさも感じてしまう自分に嫌気が刺して来るから。
それなのにどうしてか今夜は、耽りたい気分に襲われた。
まるで…不安を誤魔化して、掻き消したかったかのように。
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