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そして、当日。 名古屋駅、金時計前。 (んー。これだけの人だかりだと、 結構きついな。さがすの。) とりあえず金時計まできたものの、 さすが、休日。デートやあそびにいくひとであふれている。 私は黒くセミロングの髪をととのえ、 モノクロを主とした、服を着てきた。 モノクロ系がすきなわたし。 ピンクとかは差し色でいい。 ふわふわ系まっぴらごめん。 女の子女の子下のは苦手。 まぁ。最近はちょっと着るようになったが。 とまぁ。他愛もないことを考えている。 (てか、どれたよ。みんな。) トントン。 肩をたたかれ、ビクッととする。 振り向くと、綺麗な銀の髪の背の高い人が私を見下ろしている。 「…。」 (なに、このひと。あ、目も銀がかった黒だ…。きれい…。 いやいや。てかなに、このひと。) 「…。」 黙って見下ろすその男は、銀の瞳で私の顔をのぞき込む。 「あの…。」 「…。」 「えっと…あのー…。」 「…らん…。」 男はポソポソとしゃべる。 一言目はなんなのか。 (ちょ。まちなに、このひと。) 「え?あの…」 聞き返すと今度は私の別名を呼ばれた。 「…あんた。さららん?」 「へ…?あ、はい。」 スッと差し出された小さなもの。 ネームプレートのようなもので そこには筆記体でHARUTOとかかれていた。 「…もしかして…HARU?」 男はコクっと首を振る。
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