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近づいて来た、オオカミを見てエミリィは、震える手を握りしめて、覚悟を決めたのです。
「お父さん、お母さん、さようなら。」そう言って固く目を閉じた。
オオカミは、静かにエミリィに近づき、エミリィの首に牙を向け、襟元を傷付けないように噛んでそれから狼はエミリィから少し離れた。
エミリィは、オオカミが、離れたので、不思議に思い恐る恐る起き上がり、オオカミの方を見た。
すると、オオカミは、エミリィのしていたネックレスを口にくわえていた。
「あっ、それは、おばあさんのかたみのネックレス。」とエミリィがつぶやくと、
オオカミは、再びエミリィに近づいてきてネックレスを膝の上に置きエミリィの手や顔を舐め始めたのです。
エミリィは、オオカミの優しい目と穏やかさに安心するとそのまま気を失ってしまいました。
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