Act.36

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そろそろ電車に乗らな。 さゆりには会社出る前に連絡入れたから、多分大分駅で待たせてしまう。 そうでなくても、あの人待ち合わせには早く行くのに。 「うわぁ!きてる!!」 まだ改札も通ってないのに、乗る電車が見えてしまった。 「次にしよ……」 走れよ。 冷静な部分の私が、自分にツッこむ。 「さゆりにもっかい連絡しとこ」 『手土産選んでたら乗ろうと思ってた電車目の前で逃した』 『マジか。いいよ、待ってる』 待たす気しかなかった。 次の電車にはしっかり乗り込み、さゆりの待つ駅へ。 「おまたせー!!」 「きたきた!何かスゲー荷物やな」 「良さげ過ぎるお店でさー。買い占めそうな位買いたかった。これでもかなり絞ってきた方やで」 「どんだけ買う気やってーん!?」 「あと、こっちの紙袋が家用」 「……二人って分かってての量か?」 「うーん。忘れてての量です!!」 そんなこと考えて買い物する!? 「まぁいいや。家用の持つわ、出して」 「有り難う!!」 半ば呆れられた気はするけど、まぁいい言われたし、良しとする。
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