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駅から見慣れた道を歩き、船岡さんのお宅へ。
インターホンを押すと、直ぐに船岡さんが出てきてくれた。
「よう、さゆ」
「おう」
「どうぞ、櫻井さん」
「お邪魔します!」
相変わらず、二人の掛け合いはとても短く。私には紳士的振る舞い。
「そんまま奥な」
「おーー」
さゆりは今更遠慮もなく、馴染みあるリビングへの扉を開けた。
船岡さんは別のドアから西田さんのいる台所へ。
「あ、これ!どうぞ!!」
「おー!!サンキュー!おお、何めっちゃ入ってるやん」
直ぐに袋を開けて中身を確認し、大笑いする船岡さん。流石櫻井さん!と言われてしまった。
「なんか、アッカの兄貴みたいな量やな」
「あはーーほんまやーーみやちゃーーん」
西田さんにもケラケラ笑われた。
「あ、でも、そこそこ日持ちするから!一応期限見ながらは食べて下さい」
「ありがとーーーこれーかわいーークッキー缶ーー?」
「うん。人気あるって。あと二個で今日は完売って言われたから買い占めてきた」
「てこたぁ、こっちの袋にもあれ入ってるんやな?」
「せやで!」
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