Act.12

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みやと合流するまで、そのままあてもなくブラブラ歩いてたけど、人が集まる場所なのか、どこ行っても賑やか。 流石東京。 と、思っていたら「ねぇ君達、有名になってみたくない?」とか言う勧誘に引っかかりまくる始末。 「興味ないんで」と私が言えば、トウカは「もう決まってますんで」と返す。 中にはポスターを見て私達を知ってる勧誘員もいたりして。 「あれ!?君達!?テラ化粧品のモデルさんじゃない!?」と言われたり。 結構しっかり化けてる筈やのに気付かれる。 「トウカ……東京って……コエーな……」 「あははっ。普通はそんなに呼び止めらんないし、引っかからないから」 ポケットティッシュが貯まるかのごとく、名刺を貰ってしまった。 「多分出てんだよ、オーラ」 「なんのやねん」 もぅ、脱力感しかないわ。 「あ。みやからメールきてら。ココどこよ?」 「渋谷だろ」 「“渋谷にいます。”と。みやに迎えに来て貰う事にしようー」 「懸命やな」 動くと、何故か何かの勧誘に引っかかるから、余り動かないようにコーヒーショップに逃げ込んでいた。
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