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少し待てばみやから電話が。
『駅着いたけど、どこにいんのー?』
「ドトール」
『…………どこの』
沈黙の後のみやの一言には、落ち着いた中に怒気を感じ取れました。
そうね。
どこのやねんっつーな。
店舗名言ったらちゃんと探して来てくれました。
「こっちこっちー」
「見つけた見つけた。遅くなってごめんなー」
「大丈夫やで」
むしろ探して貰って申し訳ない。
「みやさん、こんにちは」
「こんにちは」
「スーツ着てたら、OLっぽく見えるね」
「OLですから。まごうことなく」
何故かどや顔で答えるみや。
「さて。みやさんと合流した事やし、行きますか」
「おぅ」
「どこに?」
「何か、連れて行きたい場所があるそうで」
「ほぅ……」
席から立ち上がり、ゴミを捨て店を出た。
私とトウカより少し遅れて歩くみや。
「どした?」
「やっぱ二人並ぶと絵になるな、と」
「何を言う」
「こいつ、オーラ凄いのな。ハチ公前に人いっぱいおったのに、一発見つけられたもん」
「で、しょうね」
そしてさっきの武勇伝をみやに話すトウカ。
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