act.13 黒き薔薇、生誕

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舞「あんた、いくらなんでも無理っしょ、それは。 NSXのくだりはいらないし。」 さっきのことを延々と話した際に舞が返した返事だ。 優子「私にとってNSXと走るのは生活の一部なーの!! 無理!NSX無しじゃ私生きられない!!」 舞が呆れ返ったのは、言うまでもないだろう。 舞「まあ、体だけには注意しなよ・・・」 優子「そこらへんは大丈夫だから」 舞「って、あ、しまったぁ!!龍とこのあと待ち合わせてたんだった!! 優子、また明日ー!!」 そのまま優子の元から走り去る。 テンションの高さに押されながらも、優子もその場を離れていった。 しかし、あの夢は一体・・・・・ ____________________________________________________ 幻影は、侵食を開始する。 誰にも気づかれず、一撃の名の下に。 本人でさえも、侵食と心得ていない。 なぜなら、本人は走ることを呼吸としか考えていないから。 後ろから迫る、深淵の幻影。 幻影がいると気づくことができるのは、一部の本物のみ。 彼女は、気づいてしまった。 幻影の存在を。 しかし、彼女が気づいたときには、もう、遅かった。 後ろから忍び寄る影の浸食から、彼女もまた、逃れることはできなかった。 湾岸線、大井JCT近くのトンネルで車を止める、彼女。 麻紀「今のは一体・・・・・」 麻紀の存在に、彼は気づきながらも、それを無視して彼は、湾岸線を流す・・・・・ ??「そろそろ、もういいだろ・・・・ こいつとやりあえるのは、てめぇしかいねぇだろうに。 優子。 いや、黒き薔薇。」 彼の気まぐれは、優子へと矛先を変えるのであった。 ____________________________________________ 有明JCT近くの喫茶店。 麻紀と優子、将生のいつもの3人がいつものように集まる。 麻紀「・・・・・ってことがあったんだけど、優子ちゃんは何か知らない?」 先日起きた出来事を、ありのままに話す麻紀。 その顔には、いつもの元気さがなく、青ざめてどうにかなりそうな感覚を優子に与えた。 優子「うーん、聞いたことないな・・・・」 将生「俺も同じく。」 麻紀「そうなんだ・・・・・・・」
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