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??「兄さん、兄さん・・・・!!」
ガバッ。
夢にうなされて、少女は起きた。
夢・・・・。
なぜ、あの日の夢を、最近また見始めているのだろうか。
こんな夢、もう・・・・。
あぁ、もう最悪の目覚めだ、とばかりにため息をつきつつ、彼女は大学へ出かける準備を始める。
しかし、玄関を出ると・・・
??「優子ぉ~!!おはよ~!」
目の前に、同じぐらいの年の少女がいた。
優子と呼ばれた少女は、眠たい目をこすって反応する。
優子「舞?おはよう、どうしたの?」
舞と呼ばれた少女は、笑顔満面で話を進める。
舞「今から遊べる?」
優子「今から大学行くんだけど・・・」
舞の迫る顔。
舞「そんなのほったらかしゃいいじゃん!
ささ、行こう!」
こうなった時の舞の迫り方に、優子の拒否権はなくなっていく。
優子「お、おう」
それにしても、どこ連れて行くんだろ?と疑問を抱く。
連れて行かれたのはとある喫茶店。朝飯を食べようと誘ったらしい。
舞「ところでさ、先輩とは今、どうよ!!」
優子「うーん、あれから一度もデートしてない。」
それは先日のことだった。
わたしには、ていうか、バイトの皆には憧れの先輩がいた。
その名は荒井将生。
背も高くて、顔だちも端正で、頭も切れて、皆の憧れだった。
私は、恋愛とか、そういうの興味なかったし、バイト仲間とは、舞としか交友する気は全くなかった。
でも、半月前のことだった。
バイト終わり、急に私は先輩に呼び出されてこう言われた。
将生「実はさ・・・・・お前のこと、ずっと気になっててさ。
俺の、彼女に、なってみないか・・・?」
え?今なんて?
優子「・・・・・・?」
ど、どうゆうこと・・・・
え?何だろう、急に湧き上がっていく、この熱い、何か・・・・。
将生「おい、優子?」
顔が、徐々に真っ赤になりゆく。
なに、この、気持ち・・・・・
これが、こ・・・・い・・・・・?
意識が徐々に遠のいていく。
将生「ゆ、優子!?」
バタン。
・・・・・・
優子「・・・・・・あれ?」
気づいたときには、ベットの上。
隣には、将生と舞の姿が。
舞「だ、大丈夫!?」
将生「どうしたんだよ、急に倒れちまってさ。」
どうも、倒れてしまっていたらしい。
それから、先輩にすぐOKを出したものの、デートにはまだ至っていないというのが現状だった。
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