はじまり

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はじまり

宇宙の片隅に、小さな生き物が生きていた。宇宙の始まりからずっと生き続けてきたので、かなりの進化をとげていた。その生き物は猫のようなルックスで、背中には無数の触手が生えている。あるとき、この生き物の中で、ある感情が芽生え始めた。 その感情は人間で言う退屈に近いかもしれない。地球から何億光年も離れている場所にいるこの生き物は、新たな刺激を求めて旅を始めた。ただただ漂うだけの旅だった。長いこと漂っているうちに、岩石のかけらに遭遇した。その猫のような生物は触手を伸ばし岩石を触手で覆った。次の瞬間岩石は赤い光を発しながらその生き物ごと計り知れない速さで宇宙をかけ抜けて行った…
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