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自分の背中から体を覆えるくらいの大きさの翼が生えているのを想像する。
脳内で仔細に想像していくと肩甲骨のあたりに違和感を感じ、首だけ後ろに向けてみるともう翼が生えていた。
「…なにこれ超便利じゃないか」
羽ばたく想像をすると思った通りに翼が動く。何か変な感じがしたが気にならないくらい僕は興奮していた。
「これすごいな…まんま天使じゃん!!すげぇ!!これは早速飛んでみないとな!!」
僕はとりあえず翼を激しく羽ばたかせつつ膝を曲げ、思いっ切り空へ飛び上が…
ることは無く、無様に地面に転げ落ちた。
慌てて翼を見るときちんと両方付いていた。服を突き抜けて。ただし服は破れていない。
「…あれ?」
嫌な予感がして翼に触れようとするとすり抜けた。
「…想像だけじゃ不完全ってか…見られてたら死んでたな。いや今すぐ死ぬわな…」
どうやら神様には感情はあったようだ。
ただ、親切心はなかったようだ。
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