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「俺、新世界の神になりたい」
「頭冷やそうか」
神々が住まう天界で1人の神が創造神に訴えかけている。
「というか、そういうセリフは14歳前後の病的な想像力を持つ人間が言うセリフであって神のお前が言うことでは無かろう」
「…あなたみたいな…最高神のような存在には分かりませんよ…」
「うわ、大の神がなんか病みだした」
「神っつってもな!!たくさんいるんだよ!!有名どころでも覚えきれない数いるのに日本なんかじゃ八百万の神だぞ!?しかも八百万て数が多いことの例えで実際もっといんだろ!!しかも付喪神とかまであって無限大に増えてるなか!!俺みたいなはした神が脚光を浴びることはないんだよ!!なら他に神のいない新世界に行って唯一神になりたいんだよ!!」
「長い説明ご苦労様。要するに目立ちたいと?」
「悪く言えばそうだがそこは悪く言うなよ…」
「だがどうしろというんだ?また私に世界を作れと?」
「お願いします」
「清々しいなお前…」
創造神は溜め息をついて立ち上がる。
「まぁ良いだろう。2000年近く暇を持て余していたし少し働いてやってもよかろう」
「あ、できればこの世界くらいのクオリティで作ってください。それと普通な世界だと神の有り難さが薄れそうなので科学は発展させず…いっそ恐竜みたいな化け物を放ってください!さらに魔法みたいなのを普通に存在させられたら楽しそうだな…それもよろしくお願いします。それと人類は3億程度でお願いします。あ、ついでにこっちの世界から何人か連れて行って良いでしょうか?」
「お前遠慮って言葉を…もういいよそれで。やってやるよ…やってやるからもう黙れよ」
さらに深い溜め息をつく創造神を尻目に名もない神は狂喜乱舞する。
「それから連れて行く人間は本人に同意を得てからにしろよ?」
「了解しました!!」
「…じゃあ作っておくから連れて行く人間探してこい。あと新しい世界を開く術を授けておくからもう二度と目の前に現れないでくれないか?」
「よっしゃあああ!!」
勝ち鬨とともに名もない神が下界へ消えると創造神は「なんで作ってやってんだ私は…」と呟きながら世界を作り始めた。
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