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僕は目を閉じてやってみたかったことを想像する。
脳裏に鮮明なイメージが浮かぶにつれて強烈な殺意と嫉妬が沸いてくる。
「こうかな?」
と呟き、神様がやったように手を掲げてみる。
その瞬間、凄まじい爆音と風圧で僕は吹き飛ばされた。なんとか起き上がった僕の目に映ったのは目の前の草原のほとんどを焼き尽くす炎。
「いやちょっと待て。お前何想像したんだよ」
神様が若干引き気味に聞いてきた。
「カップルを想像しただけ…」
「…嫉妬心って恐ろしいな」
でも冷静になって考えるともしかして僕って凄いんじゃ?だって僕個人の力で見える範囲でも半径200メートルくらいの爆発を起こせた…しかも初めてなのに…
「誇大妄想の最中失礼するが魔法の効果は想像力と想いの強さ次第だしそもそも毎回こんな大破壊起こすようではただの危険物として命狙われるし詳細に想像しないと魔法が現れなかったりするし魔法の効果にも限界はあるぞ?それに想いの力は消費されるからただの羨望からくる嫉妬心程度じゃもう空っぽだろ。まぁまた増えるだろうがな」
「長ったらしい説明ありがとうございますが心読むなよ…」
確かに言われてみれば不思議と嫉妬心が沸いてこない。
「なんかめんどくさいシステム…」
「うるせぇ」
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