第三章 七年前の事件

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   松本は、そう思いながら二人を見つめる。  状況としては、警視庁も千葉県警も事件の終結に向け、各所の捜査を縮小している。だが、ここだけは事件の真っ只中。場合によっては、第三の事件が起きるのでは無いかと見ている。  笑っている場合では無いだろう。  それから、三日が過ぎる。  柴国事件の発生から十日。テレビでは、事件を扱わなくなりつつある。精々、柴国不動産とアルファホテルの、改修工事の日程に触れる程度。  それより、話題のイケメン大学生を取り上げたいのだろう。  そして、この三日。  千葉北署の特殊捜査本部は、決定的な新事実は掴めなかった。そうでありながら、アルファホテルの事件に関しての情報は集めきっていた。  北署の刑事の汗の結晶。  それを、会議にて付き合わせ新たな事実の発見と、次の方針の決定を行う事になった。会議には、県警の柿崎警視も参加するそうだ。      
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