2281人が本棚に入れています
本棚に追加
まずは、七年前の事件について。
警察の謝罪会見の後、汚名が晴れた二人に対して地元で動きがあった。
まずは、野久保 里美。
館山にある彼女の実家には、市民からの資金提供などもあり献花台が設けられた。そこに、沢山の花が手向けられているという。
真実を知らされなかったとはいえ、当時彼女を批判するような事を言った人々。それらが、罪滅ぼしに献花しているという話しもある。
「人間なんて、そんなもんだ」
「えぇ、罪悪感を抱くだけマシなのかもしれません」
「そうさ、当時マスコミのインタビューに答え。彼女をよく知りもしないで、汚ない言葉で罵った奴が何人もいた。そんな中には花も手向けず、当時の事なんか既に忘れてる奴もいるさ」
「耳が、痛いですね……」
美由紀は、それを放送する側の人間。
取材をし、それに人々が答えた映像の中。視聴者が、喜びそうなものを放送している。
最初のコメントを投稿しよう!