第二章 説得

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   これで四階から六階の、上下二階も無人に出来る。 「それは良いとして、講演会とは誰がするんです?」 「警視庁の、警部さん何てどうです?」 「いや。私は、この現場の指揮を取る必要があります」 「警部と名乗れば、誰でも良いと思いますが」  警部とコンシェルジュ、総支配人と副支配人の四人で更なる計画を詰める。  時間は、十二時四十五分。残り、一時間十五分。 「警部、爆弾の三個目を発見しました」  避難計画の立案、遂行は順調でありながら。爆弾の発見は、思うように進まない。  爆弾の正確な数は、今回も分かっていない。  だが、芝国の事件の時には合計で十個。九個の処理した爆弾と、爆発した一個。それを考え、ホテルの規模を考えると十個以上はあるだろうと推測が出来る。  そう考えれば、取りこぼしを避ける事はある程度出来そうだ。  だが、まだ三個しか発見されていない。
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