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建物の規模云々に関わらず、前回の事件よりも多くの被害者が出たのは事実。
何がミスだったのか。彼は、そればかりを考えていた。
一方で伊藤を先頭に、現場に向かった捜査員たちは四階に到着。バックヤードスペースから、結婚式場のフロアに突入しようとした。
「これは、酷い……」
伊藤は呟き、その場にへたり込んだ。
捜査員たちは、その横を通り抜けフロアに入る者と、上のフロアに向かう者に別れる。
火災報知器の警報音。
天井から降り注ぐスプリンクラー。
壁や床が焼け焦げた匂い。
四階の被害者は花屋の二名だけだったが、五階は人々の悲鳴がこだましているだろう。それを伊藤が目にしなかったのは、彼にとって幸いだったと言えた。
第二の事件は、こうして起きてしまったのだった。
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