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「笹井さ~ん!
...
...
...
セックスしよ?」
階段で食事をしていると、いつも必ずその脇を同学年の男子数名が通り過ぎていく。
上に行った奥の方は体育館の裏に繋がっていて、そこが彼らの喫煙スポットになっているのは知っていた。
普段はそのまま通り過ぎていくのに、なぜか今日は最後の1人があたしを見て声をかけてきた。
しかも、訳のわからない発言で。
「しないし!!」
一瞬間が空いたけど、我にかえって振り返りながら返事をすると、「じょ~だんっ」って笑いながら奥に去って行った。
うちの学校は敷地が狭いせいか、校舎の作りが変。
校舎の中は中央に階段があり、それを挟んで教室があるし、建物をぐるっと一つなぎのベランダが囲んでたり、体育館とプールは5階部分にある。
あたしたちはそのベランダ部分の上下階を繋げる外階段で食事をとっている。
「誰?!」
2人は驚いた顔であたしを見つめていた。
「同じクラスの小山内くんだよ。
ほぼ、話したこともないんだけど…」
「狙われてるんじゃね?」
「違うでしょ。
いつもここ通ってるじゃん?何かの罰ゲームとかでからかわれたんでしょ。
現にヘラヘラ友達と喋りながら向こう行ったじゃん。」
ほぼ話した事ない相手にからかわれてちょっとムカついた。
「麻依、またくちばし出てる。
つまんじゃうよ?」
「でてないから!
……てかさ、今度の金曜から家誰もいないから遊び来ない?泊りで♪」
いつものようにイジられ、なんとなく話題を変えた。
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