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世界はグローバル化の一途をたどり、過ぎたテクノロジーは手に追えない傷を僕らに残した。
ようするに環境破壊が止まらなくなったってことだ。
悪いことは連鎖する、とはよく言ったもので、僕らの地球は年がら年中、異常気象に悩まされるほど酷くなっていた。
ここまで来ると、『異常気象が起きることが普通』の状態になってしまって、四季が何事もなく過ぎ去っただけで、ニュース番組ができてしまうくらいだったんだ。
当然、僕らの周りでは『環境を大切に!』だとかいった標語があふれていたけど、実際問題そこに目を向けている人はどれくらいいたのか……。
みんなエコを謳いながら、洗剤を垂れ流すんだから世話ないよ。
かくいう僕だって、危機感の薄い一般人の一人で、環境について考えたりすることは、ついこの前まではなかったんだ。
しかし、その考えを改めさせられる出来事が起きた。
『桜が消えた』のさ。
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