プロローグ!

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「ハー……ハー……やった!」 体力と魔力がなくなったせいで膝をつき息を整える。 なんとか街に戻れそうだ! だけど街に戻るのにも一苦労だな……。 そう思ったその時、 ――――――バンッ! なにが起こったか分からなかった。 しかし、すぐに今の状況を把握する。 ――う……撃たれたの!? 肘のあたりから鮮血がにじみ出て、 服まで赤く染めた。 かすれただけだったが麻痺薬なのか、身体が徐々にしびれ始める。 私は前方にいる三人の人影を睨んだ。 「ちっ、外したか」 「ぎゃはは!下手くそだな!」 「まあいい。おい、女!変な真似はするなよ。抵抗しなければ命だけは助けてやる。」 やはりフェンリルはこいつら『レッドメーカー』の仕業だったか。 レッドメーカー。ここらでプレイヤーキルを行い、金とアイテムを根こそぎ持っていく邪道なギルドだ。 プレイヤーキルとはプレイヤーがプレイヤーを殺すことである。 このギルドにやられた連中は数え切れないほどいる。 どうしても一撃はやらなねばならない。 そして私にはやらなくてはならないことがある――――――
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