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しかし、どうすれば……
――そういえば聞いたことある。
雲の海の下の世界について。
白い海というのは実は雲で
下の世界、つまり下界が存在すると。
「賭けてよう、面白そうだから……」
少女の口元が緩み、笑みがこぼれる。
風が前から後ろに吹き抜ける。
白い海に私を誘ってるかのように。
自分の懐には銃が入っている。その場所を頭のなかで再確認しレッドメーカーの連中に叫んだ。
「私の名前はユイ!必ずあんたたちも倒してやるんだから!」
身体は完全にはまだ痺れていなかった ため、銃を取りだし速射して男の銃を狙い打ち、弾く!
それと同時に私は後ろに飛んだ。
「くそっ!待ちやがれ!」
男たちは走ってくるが捕まえれるはずもなく、何かを叫びながら。
徐々に遠ざかる景色。その景色さえ、
かすんできた。
私は背中から白い海に飛び込み、
鈍い音を立てて沈んでいく。
白い海抵抗はしていない。
ただ重力に導かれていくのが分かる。
下界があるのなら……
必ず……私は……んを……
身体が痺れて動けなくなり、私は意識を失った……。
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