第二章 ~立体消滅~

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エルド「いや、別にそう言う訳じゃないけど……」 エルド「……うん、そうだな。分かった、ごめん。止めとくよ」 カリン「よろしい!」 エルド「それは僕の真似かっ…」 カリン「はい、そうです。案外似てましたでしょう?」 エルド「いや似てないだろっ」 パイラ「……なんで…。私、本当に透明になっちゃったんだ……」 パイラ「普通に喋ってても聞こえて無さそうだし……」 パイラ「エルド先生はきっと私が嫌いだったかもね……」 パイラ「エルド先生……、嫌いな私が見えてますか…?」 パイラ「嫌いな私の事、もう忘れてはいませんか……?」 パイラ「…そもそも、いない方が当たり前だったのかな……」 とんでもない現象、どうやら私は透明人間になったみたいです……。 ずっとこのままなのかな……。 私はそんな事を思いながら、研究室を出たんだ。 私の居場所は、もうどこにも無い…。 だって私は……。 透明人間なんだから……。 ゴミと同じだよね……。 それでも分かった事がある。 この四角いキューブの正体が何なのかが分かった気がする…。 きっと、願いが叶う物なんだと思う。 私がやり直せたらって願ったらやり直せたし、エルド先生には消された……。 それって間違いなく願いが叶ってるよね……? って事は……そっか! 私はポケットから四角いキューブを取り出した。 パイラ(これに願えば良いんだ…。普通の人間に戻れるかも知れない)
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