第二章 ~立体消滅~

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私は四角いキューブを手に持ちながら、心の中で願ってみた。 パイラ(普通の人間に…、私を元に戻して……!) ……………… ………… …… ……あれ…? 反応しない…。 どういう事なの…? 取り合えず私は戻れたのかどうか確認してみる事にした。 パイラ「あの、すみません」 ………………。 歩いてる人に話しかけて見たけど反応してくれなかったみたい……。 もう一度試してみよう。 「だからさ~マジヤバイんだよね~」 「マジ?あはは受ける」 パイラ「あの、すみません…!」 「マジ笑えるよな」 ………………。 やっぱり聞こえて無いみたい……。 私……本当に透明人間になっちゃったんだ……。 どうしよう……。 四角いキューブも反応しないから、やり直せるかも分からないし……。 ずっと……独りぼっち…………。 私は取り合えず研究室に引き返した。 様子を見てみようと思ったから…。 ………………。 パイラ「お邪魔しまーす」 エルド「ってカリン!カリンまでちょっとうるさいんだけども…」 カリン「あ、すみません」 エルド「うむ」 パイラ(やっぱり私、透明人間なんだよね……) エルド(しかしどうしよう……。カリンが駄目となると研究も果たせないじゃないか…) エルド(ん?そう言えば、パイラから貰ったこの四角い物体。明らかに僕が研究しているキューブと同じだ) エルド(そして窪みがはまってるって事は完成品って事なのか?)
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