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エルド(だとしたら……あっ…！)
エルド(パイラ……)
エルド(もしかして僕は…パイラを消してしまったんじゃ……)
エルド(でもどうしてだ……？何故パイラは完成品を持っていたんだ…？)
エルド｢パイラ……｣
パイラ｢……はい？｣
エルド｢パイラ……すまない…。僕が、僕が君を消してしまったのかも知れない……｣
パイラ(そんな……エルド先生……)
エルド｢僕が開発したかったこれは、一人一回まで一度願うともう使えない……｣
エルド｢パイラを元に戻すには願ったものが死ぬか、また作って願うかのどちらかだ……｣
パイラ(そんな……。だからさっきは使えなかったんだ)
エルド｢ごめん……パイラ…………｣
パイラ｢エルド先生……もう平気です…｣
パイラ｢私は透明人間になっちゃって、色々言われたり真実を知っちゃったり｣
パイラ｢嫌な事もあったけど……。エルド先生がそう言うのなら、もう私は大丈夫です｣
パイラ｢どうか死なないで下さい。カリンちゃんを巻き込まないで下さい……｣
エルド先生にもカリンちゃんにも、私の声は聴こえてないかも知れない。
それでも良いから……言わせて…………。
私はエルド先生の近くまで寄っていく。
エルド｢……パイラ…｣
パイラ｢先生？私の声は聞こえて無いですよね……｣
パイラ｢だからせめて……先生の端っこに居させて下さい……｣
エルド｢…………｣
パイラ｢…………エルド先生……｣
エルド｢……え…？今何か……｣
パイラ｢え……？まさか私の声が聞こえたの…？｣
エルド｢いや……気のせいか…｣
パイラ｢…………先生……私…もう……｣
エルド｢……うーん……よし！｣
エルド｢お～いカリ～ン！｣
カリン｢はい。何でしょう？｣
エルド｢うむ。やっぱり研究に付き合ってくれないか？｣
カリン｢…………｣
エルド｢…………どうしても。どうしても作らなくちゃいけないんだ……｣
エルド｢……頼む…………｣
カリン｢……｣
カリン｢…………はい。分かりました｣
エルド｢すまない……｣
エルド｢じゃあいくぞ……｣
カリン｢……はい｣
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