第三章 ~倫理代償~

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-研究室- エルド「うっ…んん…?」 エルド「いててて……」 エルド「僕、いつのまにか倒れてたのか……」 エルド「カリンまで相変わらず倒れたままだな……」 エルド「あ、そうだ!あれは?あれはどこだっ?」 エルド「無い…無い……嘘だろっ……」 エルド「確かに開発成功したはずなんだ…」 エルド「なのにどこにも無い……どうして…」 エルド「……………」 エルド「これじゃあパイラを元に戻せないじゃないか……」 エルド「……そうか、パイラを消した僕の罰か…。仕方が……無い…」 エルド「死のう」 エルド「カリン、ごめんな…。僕、罪を補うために…パイラを元に戻すために……死んでくる」 僕はエルドだ。 カリンのおかけである開発に成功した……はずだった。 しかしどこにも見当たらないんだ…。 四角い、願いを叶えるキューブが…。 これはきっと罰だ。 僕がパイラを消した罰。 でもパイラは死んでいないはずだ。 僕が推測するに、邪魔だとかうるさい程度の願いだった。 だから体が透けて声が聞こえなくたったぐらいで、死んではいないはずだ……。 しかし何故? 何故パイラは完成品を持っていたんだ……? そこは全くの謎だ…。 でもそんな事を考えても仕方がない。 僕はパイラを戻すために、死ぬんだから……。 けじめさ……。 よし……。 僕はけじめをつけた後、自ら川に飛び込んだ。 エルド「さようなら……カリン…。ごめんなさい……パイラ…」 ……………… ………… …… バッシャン…… ……………… ………… …… -研究室- カリン「うっ………」 カリン「ここは……?」 カリン「もしかして…。エルド先生の研究に付き合って倒れたのかしら…」 カリン「ここは研究室よね……」 カリン「電気がついているものの、妙に静か…」 カリン「エルド先生!居ますか?エルド先生!」 カリン「……………」 カリン「居ないのかしら……」 カリン「あら…?私の部屋の机に紙が置いてあるわね…」 カリン「何かしら…」
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