第六章 ~追討遊戯~

5/16
前へ
/109ページ
次へ
パイラ「ちょっと待っててね。今、足枷を外してあげる」 *「………………」 パイラ「ほら、外れたよ」 *「…………………」 パイラ「うーん……。私、なんか忌み子として追われてるんだけど、君はなんで私を避けないの……?」 *「………」 パイラ「私、君の名前が知りたいな…」 *「……………」 ______ ごめんね……僕には名前も舌も無いんだ。 ありがとう。 僕達、きっと仲間なんだね。 僕も忌み子、そして、 鬼の子。 あまりの酷さに舌を切り取られちゃったんだ。 どうせ僕は………。 でも、僕が忌み子だって言う理由が分からない。 なんでかな…? それと、なんで君も非難されるの…? 僕、理由を知らないよ。 だって忌み子は僕だけだと思ってたから…。 ……………。 ______ パイラ「うーん……。何も喋ってくれない……」 *「…………………」 パイラ「取り合えずもう立派な夕焼けだし…」 パイラ「一緒に帰ろう?」 *「……………」 *僕には帰る場所なんか無いのに……。
/109ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加