第八章 ~無口視観~

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パイラ「んよっと……」 パイラ「シキ君!」 パイラ「ん?あれ…?」 パイラ「シキ君どこ~?早く逃げないとだよ~っ…」 パイラ「……………」 パイラ「居ない……」 パイラ「と言うかカリンちゃん追いかけて来ない……」 パイラ「…………あ…」 しまった…! やっちゃったっ……。 リセットしても意味無いんだった……。 皆が生き返るには、願い直すかあるいは……。 ……………………。 皆が願いによって消えたんなら、シキ君が死なないとリセットしても復活しない…………。 それか願い直すか……。 確か一つ渡したはずだけど……肝心のシキ君はどこ……? まいごだ……。 綺麗な夕焼け……。 まるで血のように…………。 ……………… ………… …… …………………… シキ(いきなりどうしちゃったんだろう…) シキ(あの人…居なくなった……) シキ(それに人類全てが死んでるじゃないか……) シキ(普通なら忌み子の僕が死んでても良いはずなのに…) シキ(…僕はなんで死なないの…?) シキ(それに僕は何も知らないんだ…) シキ(あの人の名前も……あの人が子供じゃない事も……) シキ(でも今は、これで良いんだと本当に思うんだ…) シキ(忌み子忌み子って言われ続けたいつかの耳鳴りは、もう聞こえないから) シキ(綺麗な夕焼けだな……) ……………… ………… ……
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