第一章 ~過程迷路~

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確かエルド先生とカリンちゃんが倒れて…。 何か四角いキューブが転がってて…。 それを持ったらいつの間にか寝てて……。 それから何かあったっけ……? 私はなんとなしに、自分のポケットをまさぐってみた。 パイラ「……やだ…っ」 エルド「…ん?何が嫌なんだ?」 パイラ「あ、いや…そうじゃないんですけどっ…!」 カリン「けど…?まぁ良いから静かに…」 パイラ「エルド先生!」 エルド「な、何かね?」 パイラ「その、研究の方はどうですか?」 エルド「ああ、うむ。まだまだだと思う。何かが足りないんだ…」 パイラ「何かって何ですか…?」 エルド「それが分かればとっくに研究を果たしてる」 パイラ「そ…そうですよね……」 確かに…。 確かに私のポケットの中には、四角いキューブが入っていたんだ。 そしてエルド先生は今日も研究をしている…。 そうだ日にちはっ…。 4月25日 日曜日 あれ……? 日にちはちゃんと過ぎてるんだけど……。 私の勘違いかな…。 私はもう一回、自分のポケットに手を突っ込んでみた ……やっぱり…。 やっぱりある…。 感触で分かるこの四角い形。 パイラ「一体何がどうなってるのよ……っ!」 パイラ「意味が分からないよ……っ!」 エルド「だから静かに…」 パイラ「エルド先生!」 エルド「はい?な、何かね?」 パイラ「カリンちゃんは?……カリンちゃんは居ますか?」
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