堅物の事情

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ぼろぼろ泣き出した彼の頭を撫で 、俺はよぎった言葉を告げた。 「勇者だ。颯太様は。 普通…行けませんよ。 我が身可愛さに…けど、颯太様は 行った…貴方はお強い方だ… 家族、特に親にあたる方にお渡し 下さいませ、“全ての獲物(武器) は預かっている。時が来た際は、 わたくしめをお訪ね下さい"と。 こちらはその今言った内容の手紙 です。」 とっさに書いた筆記体の手紙を彼 に渡し、抱えなおし時計を見れば 良い頃合いだった。 「お家までお供します。颯太様。 ハブメル、留守を頼みます」 ハブメルに留守を頼み、俺は彼を 自宅に送ったのだった。 早く、大きくなり、再び来なさい 。 貴方の武器をその時に、お返し致 しましょう。
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