01 再会

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「たしか、谷田部って言ったっけ? その課長がどうしたの?」 私の質問に、待ってましたとばかりの美加ちゃんの瞳が『きらりん』と輝く。 「見たんですよ~、見ちゃったんですよ、課長の実物!」 「へぇ……」 形ばかりのメイクをチェックしながらの、私の気のない返事が気に入らなかったのか、 美加ちゃんは、手入れの行き届いた綺麗な弓形の眉根をキュッとひそめた。 「へぇって、梓センパイってば、感動がないなぁもうっ!」 両手を腰にあててそう言うと、制服のベストに窮屈そうに収まった豊かな胸を反らしながら、『プン!』と頬を膨らます。 って言ってもねぇ。 新任の課長に会ったからって、感動する要素ないと思うんですけど、私。
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