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…なのにこの胸のモヤは一体なんだ。
「霧島?」
大島に顔を覗かれハッと我にかえる霧島。
「わりぃ…何でもない」
そのまま2人は家路を歩いた。大島は霧島の様子が変なのに気付いたが、霧島があまり詮索されるのを嫌いだと知っているため聞くのはやめといた。
「じゃあな霧島。あまり溜め込むんじゃないぞ。」
最後にそれだけ言い残して大島は帰って行った。
…たく、よく気付く親友だ。分かってるよ。
俺は一人暮らしをしている。何故かは簡単。あの糞両親と暮らしたくなかったからだ。
仕送りは月に余るほど振り込まれてる。
だから苦労は無いが…鬱陶しいに限る。
部屋に入るとすぐベッドにダイブした。
あいつが織乃田って知らないで会ったけど、寝顔から起きた顔見て、なんか…儚げの美人みたいな…そんな感じだったな。
あれでどんな顔して女を抱くんだ…。
…いやいや、だから気にしてんなよ。
でも、浮游霊みたいにフラフラしてんだよな…。時子種さんはこの事を言ってたのか。
………ってまた俺は織乃田の事気にしやがって…。
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