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授業を受ける気もないから屋上でサボることにした。
ねっころがった所で、さっき大島が言ってた事を思い出す。
『お前がサボってた1週間にある出来事があってな…。ここ、筑泉工業が最近更に強い学校だって言われてんのは知ってるだろ?
そんで筑泉と同じくらい強いって言われてる啓星高校の2年トップを、うちの1年、織乃田って奴が倒したらしい。』
啓星の2年トップって言えば…チャラ男で武器を持った奴でも勝てない強い男って聞いてたが……、
織乃田……か、
1人はマシな奴がいたってことか。
どんな奴だ?ごつい奴か。図体だけでかい奴か…気になるな。
「おい…邪魔だ霧島」
「あ………」
屋上の入り口からそう言って、軽く俺の頭を蹴って入ってきた男。3年トップで、負けなしの力と『野生の猛獣』という異名を持つ最強の男だ。
そんな異名はこの人の外見にある。
白髪に猛獣のライオンのような厳つい髪型と男らしい顔をしているから…だっけ?
ごつい感じじゃなくて、体型はスラッとしてんだ。だからか、この人のどこに最強の力があるのか疑問だ。
しかし、この人がこの学校に来てから筑泉が強いと言われるようになったらしい。
「すんません、時子種さん…」
「入り口をふさぐんじゃねえ。」
「うす……」
「……おい、霧島。織乃田に会ったら俺んとこ来いつっとけ」
「織乃田……」.
「知ってんだろ?あの馬鹿またフラフラどっか行きやがった…一発殴らねえと気が済まねえ。」
一体何したんだ織乃田。この人にこんな事言わせる奴なんか居ねえぞ。
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