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こうなってしまった以上、気持ちが落ち着くのはいつになるか分からない。ずっとここにいるわけにもいかない。 「ゆうりくんの家、行く?」 「や…、」 「じゃあ俺ん家でいい?」 より強く抱きついた彼を抱えて、俺は二人分の鞄も持って自分の家へと歩いた。 自宅に着く頃には、ゆうりくんの泣き声は呼吸を整えるような少し乱れた息に変わっていた。 ポケットから取り出した鍵でドアを開ければ、ソファーに鞄を置いた。確か冷凍庫に保冷剤入ってたよな… 一つの保冷剤をタオルで包んで、俺の部屋に戻った。床に座って俺の胸に顔を埋めている彼の髪を撫でれば、ゆっくりと此方を向いた。腫れ上がり真っ赤になった目は見ているだけで痛々しい。 「目、冷やそうね」 「ん、…ゆとくんっ…!」 「大丈夫。此処にいるよ」 目を冷やし始めた途端、ゆうりくんは怖がって。視界が真っ暗だから、不安なんだろう。 聞いてはいけない気がした。どうしてこうなったか。聞いたら何か、彼の中の何かが壊れてしまいそうだった。
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