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ゆとside 「ゆーりくん!」 こっちこっちと手を振れば、俺に気づいたゆうりくんはこちらに走ってきた。 「おはよ!」 「うんっ…」 あの日から、俺らは一緒に学校に行くようになった。どうして、と言われても答えられないけど。 「薬は?まだ残ってる?」 「ん…ある…」 「ん、だったら安心だ」 まだ、そんなに多くの返事をしてくれる訳じゃないけれど、俺にはゆうりくんと話せるだけで凄く嬉しいんだ。 …薬、なくなる前に貰いに行かないと。ゆうりくんは知らない。薬が無い恐ろしさを。今は薬で死にたいという行為を抑えている。だからこそ、知らぬ間に切れないストレスが溜まって、薬が切れたそのとき…ストレスが爆発してしまう。リスカどころじゃない、包丁を持って自分を殺してしまいたくなる。 ぎゅっとお腹に手をやった時、ゆうりくんが俺の制服を引っ張った。
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