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「はっ…は…」
呼吸をしていなかったのか俺は。引っ張られた衝動で我に返ると、ゆうりくんは心配そうな表情で俺の顔を覗き込んでいた。
「大丈夫…?ゆとくん、顔色…悪い…」
何を考えているんだ俺は。こんなにも大好きな人のそばにいるのに。
「ふふっ、大丈夫大丈夫!朝ご飯食べ過ぎちゃって!」
額に吹き出した汗を拭ってそう言えば、少し眉を下げながらもゆうりくんは笑い返してくれた。
知らなくていい、知らなくていいんだ君は。俺の過去なんて。
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