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時は常に流れ続け、いつまでも変わらないものなどそうそうあるものではない。
今日日中学生どころか、小学生でも訳知り顔で語る事がある理屈である。
だが、いざ横川の地に立ってみると一式翁は、何だか心の中に大きな穴が開いたような気がしてならなかった。
「ちょっと散歩でもしてくるか」
一式翁はふとそう呟くと、ホームの中程にある跨線橋へと歩いて行く。
その足取りは今年96歳の年寄りのものとは思えぬ程軽やかに見えるのだが、本人にしてみればその足をまるで鉛のように重く感じていた。
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