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やがて一也が地獄で仏の表情を浮かべると、美千は言葉を続けた。
「貴重なお話をありがとうございます一式さん。
そこで、御礼と言っては何ですが、南陵高校鉄道研究部の名誉部員になってみませんか?」
魅力的な微笑を浮かべながら美千。その仕種から一式翁は、美千は良家の御令嬢なのではと察する。
そしてそれは間違ってはいなかった。
「ありがとうございます白國先生。是非とも喜んで」
一式翁もまた微笑を浮かべている。すると美千は一転して悪戯っ子のような微笑みを浮かべるのであった。
その表情から達哉と三咲は、美千が何を考えているかを素早く察する。
「三咲ちゃん…」
「多分アレをやるつもりですぅ…」
達哉と三咲が小声で言葉を交わしてすぐ、美千が口を開いた。
「それでは早速ですが、入部試験を受けて頂きます。
第1問。
あなたの好きな電車は?」
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