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「あ、臼井さん」 トイレを出てすぐのところで、呼び止められて足を止めた。 振り返ると、合コンメンバーのうちの一人で、中でも一番落ち着いていて、大人の印象を受けた、名前が確か……そう、久保田さん。 彼が人懐っこい笑顔で私を呼んだ。 「さっきは緊張して全然話せなかったけど……俺、臼井さんのこと、いいなって思ってて」 彼は恥ずかしそうに頭を掻きながらそう言うと、上目遣いでねだるように私を見つめた。 「良かったら今度、2人で食事でもどうかな」
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