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「すいません、写真を一枚下さい」
いいけど、と答えた俺とその女子高生は、1階の入り口の近くにあるカメラ屋へ直行した。
カメラから抜いたSDカードを、店頭の機械へ差し込む。機会の使い方が分からない俺達は、店員に教えてもらいながら操作をすること10分、ようやく写真を作ることができた。
しかし、彼女が選んだ写真は俺だけが写っている写真だった。風景の写真でもなく俺だけが写った写真をもっていった彼女は、改めてお礼を言い、足早に去って行った。
そんな女子高生の後ろ姿はなんとなく嬉しそうな感じがした。何がそんなに嬉しいのか、俺にはよく分からないけど。
「はは~ん、さては。お前惚れられたな」
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