No.4

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サキが放った蔦が綺麗に体に巻き付き動きを封じた。 「しまったっー!?」 スダレントが作り出していた魔法陣はあっという間に闇に消える。 それを合図としたように一斉に動く。 「今よ!!」 「サキ、ナイス!!」 キットが集中力を高め始める。 この一撃の魔力に全てをかけるしかない。 「っ!!スダレント様っ!!」 ネイダスがこちらに気づきモンスター達を操る。 だがキットはその場から動かなかった。 「だーかーらっお前の相手は俺だっての!!」 ネイダスの行く手をダートが塞ぎ呪文を唱える。 ダートがにやりと笑うとネイダスは崖まで吹っ飛んだ。 「キット!!お前は集中力切らすなよ!テーラッ!そこらの雑魚頼んだぞ!!」 「あらいいの?いつもなら全部自分で片付けたがるのに」 「あいつに怒りぶつけなきゃ気がすまねぇんだよ!!」 ダートの魔力がぐんと高まる。 炎に身を包んだダートの姿を見てテーラはくすりと笑う。 勢いよく走りだしたダートを見送り、ネイダスの作り出したモンスターをざっと見て軽くため息をつく。 「本当に雑魚ばっかね」 指をパチンと鳴らすと風の刃が宙を舞う。 風の刃で切り裂かれたモンスター達は灰となって風と共に消えた。 片付けが終わったテーラにキットは叫ぶ。 「テーラ魔力貸せっ!!」 「言われなくともありたっけの力貸すわよ!!」 風と共にテーラは力を込める。 その風はキットを優しく包む。 「サキ!!今だ!!」 ぐんっとサキが蔦を思いっきり引くとスダレントはバランスを崩す。 「「いっけぇ!!」」 「レイトリル・バーストッ!!」 3人の混合魔法をスダレントに放つ。 どこからかダートの魔法陣が現れスダレントを炎で包む。 魔力が強いこの場から逃げ出せるわけもない。 「うがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」 真正面からもろにくらった混合魔法にスダレントは灰となり消える。 「はぁ……はぁっ……お、終わった……」 魔力を使い果たしたキットはその場に仰向けになる。 いつの間にか出てきていた太陽にぐいっと拳を突き出し笑ったー……。 ……end。
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