プロローグ

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俺はレイニッシュ。お得意様からはレイニーだなんて呼ばれている。 今日は満月だ。月が煌々と輝き窓越しにも解る程の光を発していた。 とんとん、とドアをノックする音が聞こえた。 「こんばんはー、宅配ピザでーす」 「開いてる、持ってきてくれ」 かしこまりました。と言うとその男が入ってきた。 きっと出来立てなんだろう。 大して旨くないピザとはいえ温かいに越したことはない。 湯気を上げるピザはその事を自己主張しているかの様に見えた。
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