†黄金色に輝く畑†
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ジルは、素直に頷くと言った。 「本当にありがとう。じゃ、もう行く。……いってきます、兄さん。」 「不思議な女だ。可能性の女神がいれば、あんな感じか。まぁ、いい。バカで退屈な貴族には、あきあきしていた。やつがいれば、脳が腐らずにすみそうだ。」 レムオンは、ジルの常人とは違う、吸い込まれるような輝きを持つ瞳を思いだしていた。 『兄さん。』 自分をそう呼んだ彼女の声が、まだ耳に残っていた。
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