†義兄と義妹(アニとイモウト)†

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「わかったよ。じゃ、オルファウスさんが言ってたとおり、エンシャントへ急いで引き返そうぜ。」 街に戻った二人は、ギルドに戻り探索の依頼をされていた笛を渡すと、ゴブゴブ団についての情報を聞き歩く。 賑わっているギルド横の酒場、人が集まる場所だけに、何か知っている人が居るかも知れない。 「喋るゴブリン?さぁ、聞いたこともないが、そんなのが居るなら、ぜひ見てみたいね。」 『失礼する。店主殿、ここでは、何か食事が出来るゴブか?』 ジル達が振り返ると、そこにはゴブリンが三匹…一人は、首に赤いスカーフを巻き付けている。 「え?ええ、出来ますよ。」 「それでは、何か2・3品テキトーに持ってきて欲しいゴブ。」 「姉ちゃん!」 「ああ。ちょっと!お前達がゴブゴブ団か?」 「ん?いかにも、我々が誇り高いゴブゴブ団だゴブ。」 「お前達、“禁断の聖杯”を持っているだろ?アレを返してくれ。」 「!あれは、我々を幸せに導いてくれるゴブ。渡せないゴブ!!」 「親ぶーん、この人達は、何を言ってるゴブか?」 「お前達から聖杯を奪って皮を剥いでやるぞ、ケッケッケと言ってるゴブ。」 「そんなぁ、酷いゴブ~。」
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