最果ての灯

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あれから、俺たちははれて恋人同士になった。恋人になったといっても、今までとは大差がなく、普通にショッピングに行ったり、お茶をしたり、駄弁ったりしていた。あるときには、男と女の関係にまで発展したこともある。 しかし、ずっといればいるほど、俺の体は病にむしばれていくのを感じる。 はははっ、そろそろ俺の体も限界かな。あの日、俺は飛鳥と二人で痛みを共有していくことを選んだが、もうさすがにガタが近づいてきている。 今度のデートはクリスマスの日になっている。きっと、それが俺でいられる最後の日になるという確信があった。
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