最果ての灯

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『飛鳥へ この手紙を読んでいる頃には、俺はもうこの世にはいないでしょう。 ちょっと、堅苦しい言葉になっちゃったかな。 付属品の指輪は、俺からのクリスマスプレゼントだよ。 良かったら、してほしいな。(冬休み中だけでもいいから) でも、好きな男ができたら、捨ててください。 俺は、飛鳥に会えて幸せでした。 沢山の幸せをありがとう。 だから、今度は飛鳥が好きな男を見つけて幸せになって ください。 今、俺の一番の願いは、飛鳥がいつまでも幸せでいてくれることです。 飛鳥は、まっすぐな子だから、俺の方なんて振り返らず どこまでも、どこまでも前を向いて歩いてください。 俺は、この空で星になって飛鳥を見てるから。 いつまでも、この空が晴れていますように。                          祐毅より』 「祐毅ちゃん、祐毅ちゃん…。私、忘れないから。祐毅ちゃんのこと、忘れないから」 涙が止まらなかった。 「だから、祐毅ちゃん。いつまでも、いつまでも傍にいてね」
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