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チラッと下にいる人を見たら、40歳くらいのおじさんだった。
「何故?」
「暗い闇は、私に似ているから。」
「そうか。名前は?」
月を見ていた視線を下にいるおじさんに持っていく。
おじさんは暖かい人なんだと目を見てすぐにわかった。
「朱雀。」
「ほう。こりゃいい名前だ。おいで朱雀。」
おじさんはにっこり笑い、手を軽く広げ私を見る。
いつもなら睨んでその場から離れるのにそれが出来なかった。
私は木からおりて、おじさんの前にたった。
おじさんは嬉しそうに笑って私の頭を撫でた。
私はまだ知らなかった。
この2つの出会いが私の運命を左右するということを
私はまだ知らない。
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