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「くそっ!また負けた!」
「よしじゃあ次は…今までに何人と付き合ったか!」
「…二人だよ…。」
「おい!まじかよ…」
今は民宿でババ抜き。負けた奴は罰ゲームで今三連敗。ただ今記録更新中。
「え?お前、二人も付き合ったことあんの?誰?」と近藤。
近藤はバイト仲間だが、中学の時からの知っている。腐れ縁だ。こいつは知ってて聞いている。…殴りてぇ。
「いいから!あ、もうこんな時間だ…。そろそろ怪談に移るか。奏、電気暗くして」
女子は布団にくるまる。男子は適当に座ってる。
「じゃあ、快斗からいくか。」
「おーけぇ。じゃあこれはとある女の人の話なんだけど…
…で最後はその女の人はそこにはいなかったんだって。どう?」
「…………」
「…快斗。ごめん。女子みんな寝てる。お前の話長い。」と言いながら近藤を見ると、近藤も寝てた。
「いや、俺以外寝てる。」
「ここ、俺たちの部屋なんだけどな。寝る場所無いな。」
快斗はそう言いながら、ふと立ち上がって窓の外を眺めた。
「俺たちさぁ。来年は受験だろ?そしたら大学行って、すぐ就職だよ。ホントに萎えるよ。」
快斗は少し遅めの口調でそう言った。
「あぁ、そうだな。だから、今のうちに楽しんどかないとな。高校生活を…。」
そう言いながら、窓の外を見るともう日が昇り始めていた。
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