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5月24日。土曜にしては、早くに起きた。今日はみんなで街に出かける。みんなというのは、この間海に行ったメンバーだ。少しおしゃれして、カッコつけて香水もして、今日の俺は少し格好いい。快斗が家に迎え来るまでが長く感じた。
「お前って、莉愛のこと好きだろ?」
と行きのバスの中で唐突に快斗が聞いてくる。
「は?!な、何言ってんだよ!」
「ほら、慌てる。お前は分かりやすいからな。」
…不覚だ。まさかバレているとは。
「だから、最近やけにみんなで遊びたがると思ったら、俺のためかよ。快斗にしては、積極的だとは思ったよ。」
快斗は俺にピースする。これで動きやすくなった……のか?
街に着くと、すでに莉愛たちは集合場所にいた。
「ごめん、待った?」
「ううん。私たちも今来たところだから…。」
「そっか、じゃあ行くか…。」
なんてやり取りをして、近くのファストフード店に入る。そこでこのあとの予定を確認する。どうやら、今日は純粋に買い物をするだけらしい。ま、莉愛といれればなんでもいいが…。
そのあとは適当に買い物をした。莉愛の私服選びにつきあったり、みんなでプリクラを撮ったり…。
「さて、じゃあそろそろ帰るか?バスの時間とかあるからな」
と快斗が言った。
「そうだな。」と快斗に賛同する。
実際は帰りのバスが莉愛と同じだから、早く二人きりで話をしたかっただけだが…。
「じゃあ、解散!!」
快斗の合図でみんなはバラバラになった。
莉愛とバス停に向かう。周りから見ればカップルに見えるはず。…妬むなよ、非リア充たちよ。
バスが来てから、何気なく乗った。
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