王国で

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すると男の人が 「おい!この馬鹿娘! お前馬鹿なのか?剣も拾わず林の中に走って行くなんて、 死にたいのか? 自分を守れない奴が仲間を守れる訳がないだろうが!!」 と、私に向かい怒鳴ってきた。 私は何も言い返せずにいると姉さんが 「あぶない!」 と叫んだ。 するとドラゴンが男の人に突進して来るのが見えたが、男の人はドラゴンに向かい 「邪魔だ!殺されたいのか?」 と言い、ドラゴンに刀を向けた。 その瞬間、男の人からとんでもない威圧感を感じ、私は恐怖で動く事が出来なかった。 突進していたドラゴンは男の人の前で止まり 《我のブレスを切り裂き、更にこれ程の覇気、お主は何者だ?》 と言い、ドラゴンは男の人を睨んでいると 「俺はあの馬鹿娘達を助けてくれと頼まれた、ただの旅人だ。 そんな事より、俺はあいつらに用があるだけだ。邪魔をするなら殺すぞ。」 と男の人が言うと、ドラゴンが 《やめておこう。我ではお主に勝てんだろう。 しかし、我も長い事生きているがお主のような人は始めてだ。 お主名は?》 と言うと、男の人は 「俺の名は、氷河だ。」 と名乗った。するとドラゴンが 《氷河か。覚えておこう。 我の名は、フレイムドラゴンのフラム。 またどこかで会おう。》 と言い、空へ飛び立って行った。
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