812人が本棚に入れています
本棚に追加
すると男の人が
「それはお前達の都合だ。
俺はソクさん達にお前達を助けてくれと頼まれた、だからお前達を連れて行く。
それに、あの魔物にすら勝てないお前が一人で残る?
それは死にに行くようなものだ。
それで死んだら、お前の大切な奴とその妹はなんて思うかわからないのか?」
と言うと姉さんは
「それは‥‥」
と言い、黙ってしまった。
すると男の人が
「はっきり言ってやろうか?
お前は、いやお前達は大切な人の為にと言い、ここへ来たのだろうが考えが甘過ぎる。
現にお前達は死にかけた。採集に夢中になり警戒を怠り魔物に襲われた。
そしてたまたま運よく死ななかった。
大方、次に気をつけてとでも考えていたんだろう。
だが、お前達は警戒を怠り今度はドラゴンに襲われた。
お前達は怪我をしている事考えていたのか?」
と言い、私達を見た。
私は
「け、警戒するのと、怪我がなんの関係があるのよ!」
と言うと姉さんは何かに気付いたように
「‥‥怪我をしていれば血が‥‥
そして、その匂いで魔物を引き寄せてしまう‥‥」
と言う言葉に男の人が
「その通りだ。
魔物が居る所では少しの油断が死を招く。
実力のないお前達なら尚更だ。
自分すら守れない奴が誰かを助ける?
お前達は薬草を取りに来たんじゃない、ただ死にに来ただけだ!」
と言った。
最初のコメントを投稿しよう!